【国の借金】国のバランスシート(H28年度)を調べてみた
日本は、日常生活と密接に関係する経済について学校で教育しないのでしょうか!?
インフレ・デフレで使用するお金の価値が、変化していることを刷り込む教育が必要なのではないでしょうか??
仕事や自ら学ぶ機会がなければ、経済のことについて、まったく知識がありません。
世界でもっとも投資で損をしているのは、日本人であると私は思います。
よく耳にする国の借金問題について、今回調べました。
まず、国の借金問題と呼ばれ、日本国民が借金しているかのような表現をされますが、逆ですね~。
借金しているのは、国民ではなく、政府です。
国のバランスシート
実際に財務省が公表している国のバランスシートを確認してみましょう。
(国のバランスシートを初めて作った高橋洋一氏の1つの偉業ですね)
出典:財務省HP H28年度 国の財務書類 連結財務書類 p181
https://www.mof.go.jp/budget/report/public_finance_fact_sheet/fy2016/national/fy2016renketsu.pdf
赤の四角で印を付けた個所は、
バランスシートの左側:資産合計
バランスシートの右側上:負債合計
バランスシートの右側下:資産合計ー負債合計
となります。
このバランスシートから、以下の数値となります。
資産:986兆円
負債:1469兆円
資産ー負債:ー483兆円
国のバランスシートの負債をみれば、1469兆円もありますが、一方で資産が986兆円あるのです。負債だけをみるのではなく、負債と資産のバランスをきちんと把握すべきです。
徴税権
国は民間企業にはない徴税権があります。
何もしなくても、税金は毎年必ず納税される。(30~50兆円)
この徴税権の資産価値として、30兆円×20倍=600兆円程度はある。
高橋洋一氏によれば、ファイナンス理論というもので数値を導くことができるようです。
徴税権を資産価値として考えることができるのです!
日本銀行のバランスシート
また、日本銀行は、政府の子会社のようなものである。
日本銀行の資本金の55%は政府が出資している。
出典:平成29年度業務概況書 p3(図表1)資本金業態別出資状況
そこで、政府と日本銀行は、親会社・子会社の関係のようなものなのでバランスシートも連結して考える。
政府と中央銀行のバランスシートを連結したものを統合バランスシートと呼ぶ。
この統合バランスシートで政府の財務状況を見るのは、世界の常識だ。
ここで、日本銀行のバランスシートを以下に示す。
出典:日本銀行HP 第133回事業年度(平成29年度)決算等について 財務諸表等 p3
ここで、日本銀行の負債である発行銀行券(お札)と当座預金(銀行が持っている日本銀行への預金口座)が、9割以上を占める。しかし、この負債に対して日本銀行が、利息を支払うことはない。
つまり、返却する必要がない負債である。そんなものは民間に存在しないため、会計上は、ないものと考える。負債はほとんどないようなものとなる。
一方で、資産の国債448兆円を資産として考える。
以上の結果として、
資産:986兆円(国の資産)
600兆円(徴税権の資産価値を試算)
448兆円(日本銀行の資産)
資産合計:2034兆円
負債:1469兆円(国の負債)
資産ー負債:565兆円
日本の財政は、健全です。徴税権の資産価値を除いたとしても問題ないでしょう。消費増税する大義名分などありません。
まとめ
日本の財政は健全であるので、適切な金融政策をおこなえば、日本はこれからどんどん良くなる可能性を持っていると私は思う。
そもそも、政府は資産より負債のほうが大きいのが普通である。(家計簿の感覚でみてはいけない。人は死ぬが、国は永続する。)
政府が税金を徴収しておきながら、バランスシート上で利益を計上するのはおかしいです。そうなるのなら、国民に還元すべきと思う。
政府は、税金を徴収し所得を再分配したり、教育・民間企業ができない公共投資など長期的にリターンが得られる投資を行うのが重要ではないでしょうか。
デフレで国民が使えるお金が少ない・民間企業は投資をしない状況のとき、政府こそが国債発行して、お金をたくさん使って、国民を豊かにする義務があると思う。